ニセアダプタ ~ SEGAハード改造記(4)

ニセアダプタ ~ SEGAハード改造記(4)







初めに

2021年11月の終わり頃、こちらのブログこんな記事に注目していました。
「メガアダプタ、自作出来ンの!?」
と言っても、基板を作ってどうこうするなんて事は素人には難しいです。

ところがAmazonでこんな物を見つけ・・・
更にはこんな物まで見つかるに至り・・・
頑張れば、作れそうですね?

SegaMasterSystem(海外版)は50ピン、Mark3/マスターシステムは44ピンと、互換性は有りません。
変換アダプタは有りますが、海外版から国内版ばかりです。
国内版から海外版というのは、日本国内では入手が厳しいです。
もし有れば組み合わせて完成。
非常にお手軽ですね。

やはりムリなのか・・・と思っていたら、こんな記事を見つけました。
海外版から日本版へのコンバーターを自作する内容の記事ですが、
その記事の元ネタとして紹介されているサイトに、配線図が掲載されています。

・SMSからメガドラ変換基板
・マーク3/マスターシステムのコネクタースロット
・マーク3⇔SMSの配線図

これが入手可能という事です。

「メガアダプタ、作れるンじゃね!?」

こうして偽メガアダプタ、略してニセアダプタの作成が企画されました。



材料の購入、加工

とりあえず買います。
一連の改造記の中で一番早く購入しました。
しかし当時の僕は細かい電子工作から四半世紀近く離れていたので
作成には自信が有りませんでした。

そして改造記(1)~(3)を経て有る程度の自信を持てるようになり、挑戦してみる事にします。

この記事を書いている現在では値段が違うようですが、当時の購入価格は

・Mark3用44ピンコネクタスロット \1,980
・SMStoSMDアダプター \1,980

でした。
そして更にメガドラのカートリッジを適当に購入、送料を含めて\500でした。




まずはカートリッジの準備です。
必死にシール/ノリを剥がします。
指が痛くなるくらい必死に剥がしました。
市販の剥離剤等を使うと楽なんでしょうか?

次にSMS2SMDの、SMS側のコネクタスロットを外します。
ハンダを溶かしてピンを上げる、を繰り返せば簡単に外れます。
特に難しく有りません。




次はカートリッジのビス穴と干渉する部分を加工します。
適当に鉄工のビットで削りましたが、本来は丸型のヤスリを使うのが正解でしょう。
基板のパターンの違いを考慮したら左右で違う加工になってしまいましたが、どうなる事やら…



カートリッジシェル内側も加工




次はMark3のスロット用の加工をします。
とりあえず3.5mmで開けて、後は10mmで何発も開けました。
その後は必死にヤスリで加工。
一時間以上ガリガリやって何とかスロットが入る様になりました。



汚い加工だ!



例によって完成イメージ。
モチベーションを上げておきます。
実際はまだ中身は有りません。

電源ランプくらい付ければ良かった!



ひたすらハンダ上げ

記事にするといきなり終了しますが、かなり時間が掛かりました。
44ピン全てでは有りませんが、30ピンくらいはハンダ上げしました。
ピンの方に熱収縮チューブを入れて、補強&絶縁をしています。

ジョンウィック チャプター2を観ながら繋ぎました



次は、SMS側に繋げていきます。
配線のイメージは全く出来なかったので、Mark3のA1から順に繋げていきました。
何やらグシャグシャですね。

コチラは裏側

カンフーパンダを観ながら繋ぎました



で、モリモリのケーブルを何とかカートリッジに収めたのがコチラ。
Mark3 → SMS(海外版) → メガドライブ へと変換する、
ニセアダプタの一応の完成形です。
果たして動くのやら・・・





動作テスト

カートリッジを挿して、電源オン。
画面は真っ黒。
何!?ダメなの!?何かのミス!??

ニセアダプタを開けて全ての配線を配線図と見比べながらチェック。
何も問題は有りません。

そもそもダンパー、要するに吸い出しツール。
用途が違いますね。
しかもSMSのカートリッジで動作確認もしてない。

こりゃダメなのかな…と思い始めた所でカートリッジスロットを良く見てみると…
ズレてる!
なんと、微妙に隙間が出来てます。
購入した物はセガの旧カートリッジ専用のスロットというワケでは有りませんので、
当然と言えば当然です。
もう一度、カートリッジとスロットの金属部分をキッチリ合わせるようにして…
電源ON!





















 

キタ!!
画面が出た!!
動いた!!
大成功です!!!





参考にしたサイトに書かれている、
レジスタ初期化の不具合で起動出来ないタイトル入りしていた
星をさがして… も、普通に起動しました。

件のサイトには、
「不具合の無い別のタイトルを起動させ、電源OFF後の数秒以内にカートリッジを入れ替えて起動すればOK」
と書かれていました。

ニセアダプタはマーク3側のコネクタがシビアなので、起動までは割と時間が掛かります。
実際は意外と猶予があるようですね。







終わりに

メガアダプタを所持していて、しかもそれにFM音源を搭載させたヤツが
何故こんな物を作るのか…
もうバレてますね。
使うから作るのではなく、作るのが目的。
難しそうな事に挑戦して成功するのが楽しい。
手段が目的化というのが、オタク/マニアのスタンダードです(?)

とは言え、
・Amazonで\5,000以内で揃う材料
・何かのメガドラカートリッジ
・ハンダゴテ
・ハンダ
・少しの線材
が有れば、メガアダプタが自分で作れると言うのは画期的だと思います。

必要な材料と必要な情報は全てネットで手に入ります。
「メガアダプタが欲しいけれど、見つからない」
「メガアダプタが欲しいけれど、高い」
こんな方は、挑戦してみては?



コメント

このブログの人気の投稿

Ys IVのデバッグモードと未使用ボス

ランドストーカー ~皇帝の財宝~

ランドストーカー ウォーキングシミュレーター on JavaScript 作成リポート

An intruder has penetrated our force field.

イース4のデバッグモードを実機で

ランドストーカー on JavaScript作成記(4)

ランドストーカー on JavaScript作成記(3)

ランドストーカー on JavaScript作成記(2)

チートの話

自作の楽しさ