とびだせ!S端子ケーブル ~ SEGAハード改造記(1)

とびだせ!S端子ケーブル ~ SEGAハード改造記(1)







初めに

ランドストーカーシミュレーターの作成過程で
メガドライブを色々と調べていた所、
「コレ欲しいなぁ…売ってくれないかなぁ…」
「いや、回路図も引用して提示してくれているし、作れないかな?」
と、脱線が始まりました(いつもの事)。



ステレオ出力

元々電化製品/電子機器は、とりあえず開けてみるタイプですし
壊れたら何とか直そうとするタチですので、自作を決意。
と言っても、久々の細かい電子工作です。
まずは肩ならしという事で、コチラのSPECからの引用記事を参考に
メガドライブのオーディオ出力をRCA端子にてステレオ出力してみます。

まずは開口位置、RCA端子のメスを設置する場所を決めます。
本体前面に既存の3.5φオーディオ端子が有りますので、
コイツと同様に、本体のガワの切れ目に入る様にします。




本体を開いて内部を見ると、左側面の前側半分がスカスカで
いかにもココに何か設置してくれと言った様相です。




外側も、当然何もありません。




設置場所は決まりましたので、ココに穴を開けます。
適当に芯で25mmピッチと決めます。





使用する工具はコチラ。
全て仕事で使ってる物です。
マキタのペンインパクトドライバーと、
小さめなステップドリル(タケノコ)、
そして3.5mmのショートドリルです。




いきなり巨大な穴を開けられないので、
まずは芯を出す為に3.5mmのドリルを使用します。




その後、用意したRCA端子が入る大きさまで
ステップドリルを使用して拡げます。




開口後、蓋を開くとこんな感じです。




底面側にRCA端子を挟みこんでみました。
適当に決めた25mmピッチですが、割と良い感じですね。






まずは、SONYのA1034の足に結線します。
1番がL、4番がGND、8番がRです。




次は例の場所に配線し、記事の通りにコンデンサを挟み結線します。




出来上がりました。
飛び出ているのが気になります…。
内部のスペースが広いので、フラットなカタチにすれば良かったですね。




PS2の町の音楽で動作確認をしてみます。


タムの音が左右に分かれて聴こえますね、成功です。

しかし出力が低いので、アンプ回路を組み込まない限り
実際は使い物になりません。
ですので普段は前面のオーディオ端子から貰っています。
コチラの前面オーディオ端子は非常に音質が悪いとして
悪名高いんですが、僕は音質に疎い人間ですので問題有りませんでした。
では何故こんな改造を…。



とびだせ!コンデンサ!!S端子ケーブル!!!

次は、本題のメガドラ1用のS端子ケーブル。
前述のブログでの比較画像を見たら、是が非でも欲しくなります。

通常、昔のゲームハードの高画質化と言えばRGB出力でしょう。
電波新聞社の製品が有名ですね。
しかし僕はRGB入力出来るディスプレイを所持していません。
普段ゲーム機を使用する際は、ビデオ/Sビデオ入力を映せる
I/O-DATAのGV-USB2という機器でパソコンに映しています。
ですので最高画質はS-Videoという事になります。
失敗しても何度もリトライして作り上げたい所です。

まずは楊子平さんの回路図を見て、部品を揃えます。


抵抗4つ、コンデンサ2つ、トランジスタ1つという、
驚くほど少ないパーツで出来上がるようです。
非常にリーズナブルですね。
他にはS端子ケーブルと、DIN8コネクタも必要です
このDIN8ピンのコネクタが曲者でして、
通常の丸型の規格では無くレアなU型の規格です。

ここだけのハナシ、
マーク3~メガドラ1までの期間のセガのハードに使われていた
このレアなDIN8-Uを買わずにウッカリ普通の丸型のDIN8コネクタを買って
メガドラに挿せずに「げげっ!」となったアホは僕です。




で、チコチコとハンダ上げして出来上がったのがコチラ。
材料選定の不備と技術力の差で前述のブログと比べて
大きく(長く)なってしまいましたので、
コネクタカバーに収まりませんでした。




実際に挿して使ってみた所、変な画像が出ました。
バラして良く見たら、YとCが逆に…。
直したのがコチラ。




メガドラ本体に挿した画像です。
飛び出てるコンデンサが情け無いですが、
直後に映し出された画像を見て、そんな事は吹っ飛びました。





比較画像です。
まずは、みんな大好きスーパーハイドライド。
タイトル画面、Composite Videoだとこんなに滲んでるのに…




なんということでしょう!
とびだせ!S端子ケーブルだと、こんなにクッキリ!




こんなに読み辛かったステータス画面も…




文字がクッキリ!ハッキリ!




最早、感動的ですね。
お次はランドストーカーです。
まずはタイトル画面。
ボヤボヤですね。




とびだせ!S端子ケーブルだと…クッキリ!




アイテム画面、やはり細かい文字が見辛いです。




とびだせ!S端子ケーブルだと…クッキリ!




上部の体力インジケータであるハートなんか、特に見辛いですね。




とびだせ!S端子ケーブルだと…クッキリ!




以上、思ったよりも絶大な効果で驚きました。
前述のブログで人生に疲れた男さんが仰っていますが、
別にコネクタカバーに収める必要は有りません。
これから作りたい方は、ケース内に基板を収め、
INとOUTのケーブルが出て行く形での作成も考慮した方が良さそうです。



終わりに

余ったパーツ達です。


通販で買ったせいか、細かい部品は1個16円とかなんですが
10個単位でしか買えないシステムでした。
それでも掛かった金額は、既製品のS端子変換の機器を購入するよりも
格段に安く済みました。
恐らく3000円も掛かってないと思います。

壊れた時の予備パーツにしては多過ぎますが、
持っていて損は無いでしょう。

最後になりましたが、
こんなに手軽に高画質化出来る機会をくれた
人生に疲れた男さん、
その記事の元のツイートをされた
楊子平さん、
本当に有難うございました。
大変感謝しています。









御質問・御意見・御感想は@m_o_p_u までお気軽にどうぞ







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